はじめての資産形成ガイド

手取り20万円からの資産形成 支出を見直して貯蓄を増やす具体的な方法

Tags: 家計管理, 支出管理, 節約, 貯蓄, 資産形成

手取り20万円で働き始めたものの、「なかなかお金が貯まらない」と感じている方もいるかもしれません。将来のために資産形成を始めたいと思っても、毎月の収支で精一杯という状況では、どこから手を付けて良いのか迷うこともあるでしょう。

しかし、堅実な資産形成は、まず「貯める力」をつけることから始まります。そして、貯める力をつけるためには、日々の支出を正確に把握し、管理することが非常に重要です。本記事では、手取り20万円からでも無理なく貯蓄を増やしていくために、支出を見直す具体的なステップを解説します。

資産形成の土台「貯める力」の重要性

投資や資産運用と聞くと、最初に金融商品の知識が必要だと思いがちです。確かに知識は必要ですが、それ以前に安定した「元手」、つまり貯蓄が必要です。毎月一定額を貯蓄に回す習慣がなければ、積立投資などを継続することも難しくなります。

手取り20万円という収入であっても、計画的に支出を管理することで、確実に貯蓄を増やし、将来の資産形成につなげることが可能です。そのためには、まず自分の収支状況を正確に把握することが第一歩となります。

ステップ1:支出を「見える化」する

家計管理の基本は、まず自分の支出がどうなっているかを把握することです。何にどれくらいお金を使っているかを知らなければ、どこに無駄があるのか、どこを節約できるのか判断できません。

支出を「見える化」するための具体的な方法をいくつかご紹介します。

どの方法を選ぶかは自由ですが、重要なのは全ての支出を漏れなく記録することです。最初は面倒に感じるかもしれませんが、最低でも1ヶ月、可能であれば3ヶ月程度記録することで、ご自身の支出傾向が明確になってきます。食費、交際費、交通費、趣味・娯楽費など、項目を分けて記録すると、後で見直す際に役立ちます。

ステップ2:固定費を徹底的に見直す

支出が把握できたら、次に見直すべきは「固定費」です。固定費とは、毎月または定期的に一定額が発生する支出のことです。例えば、家賃、通信費、水道光熱費(変動要素もありますが、基本料金などは固定費)、保険料、各種サブスクリプションサービス(動画配信、音楽、アプリなど)などがこれにあたります。

なぜ固定費の見直しが重要なのでしょうか。それは、一度見直せば、継続的に支出削減効果が得られるからです。変動費のように毎月意識して節約する必要がなく、効果が持続するため、貯蓄効率を大きく改善できます。

具体的な見直しポイントと方法です。

ステップ3:変動費を管理する

固定費の見直しと並行して行うのが、変動費の管理です。変動費は毎月支出額が変わるもので、食費、交際費、趣味・娯楽費、被服費、交通費(定期券以外)などが該当します。

変動費は文字通り変動するため管理が難しい側面がありますが、費目ごとに予算を設定することで、使いすぎを防ぐことが可能です。

変動費を管理するための具体的な方法です。

ステップ4:削減目標と貯蓄の仕組み化

支出の見える化、固定費の見直し、変動費の管理を通じて、どこに無駄があったのか、どれくらい削減できそうなのかが見えてきます。次に、具体的な削減目標金額を設定しましょう。

例えば、「毎月1万円の通信費を5千円に減らし、外食を月2回減らして5千円節約、合計で毎月1万円の貯蓄を増やす」といった具体的な目標です。

そして、削減して生まれたお金を確実に貯蓄に回すための「仕組み化」が非常に有効です。給料が振り込まれたらすぐに、目標貯蓄額を別の銀行口座(貯蓄専用口座など)に自動で移す設定をしましょう。先に貯蓄分を確保してしまうことで、「残ったお金を使う」という意識になり、無駄遣いを防ぎやすくなります。

まとめ:貯める力は資産形成の第一歩

資産形成は、特別な金融知識がなくても、まず日々の家計管理から始めることができます。手取り20万円という収入でも、支出を正確に把握し、無駄をなくし、計画的に貯蓄に回す「貯める力」を養うことが、将来の大きな資産を築くための確実な第一歩です。

今回ご紹介した支出の見える化、固定費の見直し、変動費の管理、そして貯蓄の仕組み化は、どれも今日から始められる具体的なステップです。まずは、ご自身の支出がどうなっているのかを知ることから始めてみましょう。貯める力が身につけば、次のステップとして、NISAやiDeCoなどを活用した投資にも無理なく挑戦できるようになるはずです。